沖縄気象台は5月4日に梅雨入りを発表した。昨年より1日早く、平年より6日早い梅雨入りとなった。5月末に日本気象協会が発表した予想によれば、関東甲信の梅雨入りは6月上旬だという▼梅雨時期は土砂災害をはじめとした災害が増加する。昨年7月には東海地方・関東地方南部を中心に停滞した梅雨前線の影響で、これら地方では記録的な大雨となり、静岡県熱海市で土石流が発生した。それだけでなく雨は交通事故も増加させる。首都高速道路㈱によれば(2017年調べ)、雨天時の交通事故の件数は晴天時の4倍、ガードレールや側壁などへの接触事故は約12倍に増加するという▼梅雨入り以降は熱中症が増加しはじめる時期でもある。消防庁によれば昨年の5~9月の熱中症による救急搬送人員は約4万8千人で、1年のうちこの期間が突出して熱中症で救急搬送される人が多い▼環境省と気象庁は一昨年4月から全国を対象に「熱中症警戒アラート」の運用を開始した。熱中症リスクの極めて高い気象条件が予測された際に、報道機関や民間事業者、自治体などに向けて配信し注意喚起している。今年からは同情報を無料でメール配信するサービス(バイザー㈱による外部サービス)が開始された。利用には毎年の登録が必要だが、区域の指定によりアラートが発表されたとき速やかに情報を受け取れる▼高温多湿の環境でのマスク着用は熱中症のリスクを高める。喉が渇いていなくても水分補給を。そのほかの体調管理、換気にもご注意ください。
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