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コラム・素領域

2022年7月15日号

素領域

暑い夏が今年は平年より相当早くやってきた。6月の気温では統計史上最高を示した地域が多かった。気象庁が7月1日に発表した「6月の天候」によれば、それでも上旬は涼しかった▼上旬の平均気温は北日本でかなり低く、東日本で低かった。西日本と沖縄・奄美では平年並みだった。しかし、その涼しさは下旬には嘘のように一変した▼各地で6月下旬としては異常な暑さとなった。太平洋高気圧に覆われて暖かい空気が流れ込みやすかったためという。下旬の平均気温は北・東・西日本でかなり高く、平年差は東日本で+4度C、西日本で+3・2度Cとなった▼これは、1946年の統計開始以降、それぞれ6月下旬としては第1位の高温で、特に23日以降は東・西日本を中心に猛暑日となった地域があった▼群馬県伊勢崎市では、25日に最高気温が40・2度C、29日には40・0度Cを観測した。そういえば自身在宅勤務をしていて、下旬には室温計が午前中から38度C以上を示す暑い日があった▼自宅ではエアコンで室温を下げないと、とても仕事はできなかった。それでも、エアコンが使えたから何とかしのげたが、もし電力不足に見舞われて使えなかったとしたら・・。全国でも熱中症患者が大量に出るなどして大騒ぎになっただろう▼だが、これは何もエアコンだけの話ではない。デジタル社会をはじめ、電気エネルギーは現代の生活や経済活動を支える不可欠な社会インフラである▼しかし今、その安定した供給には不安がつきまとっている。温暖化を引き起こす化石燃料による火力発電、再稼働できない原子力発電、なかなか本命になれない再生可能エネルギーなど▼どの道を選択していくべきか、もっと国民全体の意見を聞く必要があるのではないか。

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