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コラム・素領域

2018年8月24日号

素領域

夏休みを利用して海外旅行に行った方も多いことだろうが、そこで悩まされるのが時差ボケである▼時差ボケとは、数時間以上の時差がある地域間を、飛行機などで短時間に移動したことによって起こる。人間の持つ体内時計と生活時間との間に生まれるズレにより、眠気、食欲不振、集中力の低下などの身体の不調を招く。ただこの症状は、何も遠くの海外などに行かなくとも起こりえるのである▼土日や長期休暇などでゆっくりリラックスしたはずなのに、いざ働こうとすると倦怠感を覚えてしまう。これがいわゆる「社会的時差ボケ」だ。「こんなものすぐに治る」とたかをくくっているととんでもないことになりかねない。これが続くと、血糖値やLDLコレステロールの数値が上がりやすくなるといわれている▼実際、1000人を対象とした最近の疫学調査から、時差ボケの大きい人ほど肥満やメタボリックシンドロームの割合が高いことが確認されている。別の研究では、メンタルヘルスにも影響しており、抑鬱傾向が高くなるとの結果もでている。では、どうすれば乗り切ることができるのか▼専門家は「体内時計を補正すること。そのためには規則正しい生活を送ることが大切」と簡単に指摘するが、実際は結構難しい。そもそも体内時計は、ホルモンの分泌や生理的な活動を調節してくれる。だから休日でも夜更かしは禁物。睡眠不足には早寝で対応することである▼体内時計は光で整えるのが大事で、朝に太陽光を浴びるとリセットされる。起きたらまずカーテンを開け、部屋に自然光を取り込むことを実行し、体内リズムを崩さずにリフレッシュすることが肝要だ。

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