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コラム・素領域

2018年7月6日号

素領域

国立大学における人事給与マネジメント改革は、骨太方針、未来投資戦略、統合イノベーション戦略それぞれで重要施策に位置づけられているが、先日の国立大学協会の総会では、厳しい反対意見が多く見受けられた。個別の大学ごとに様々な事情を抱えているにも関わらず、一律のシステムを導入することに対する反発と、これまで運営費交付金が削減され続けたことによる政府に対する不信感があるためだ▼科学技術・学術政策研究所の意識調査では、運営費交付金の減少に伴い、昇進や採用等の人事が凍結されているとの指摘が見られ、一方、財務諸表の調査からは、運営費交付金で賄われている人件費の割合は8~9割しかないことが明らかになっている。特徴的なのは、いわゆる研究大学では人件費は増えているが教員数も増えているため、一人あたりの人件費は低下し、地方大学では教員数・人件費ともに減少している。また研究に必須となっている科研費については、教員一人あたりの金額(直接経費)を決算ベースで見てみると、トップ大学は減少し、それ以外の大学では減少あるい横ばいとなっている▼民間であれ公的研究機関であれ、組織を活性化するためにはヒト・モノ・カネが必要だが、国立大学、特に小規模地方大学にはこれらの要素が決定的に不足している。これでは改革しようにも効果的な取り組みが実施できない▼これまでの文科省の補助金は、各改革項目ごとに各大学でプランを策定し、それを評価した上で予算を配分していた。そのため会議や書類作成に時間を取られ、研究や教育に十分なエネルギーを配分できず、その結果、負のスパイラルに陥ってしまっていた。資源が足りない上、そんな無駄をしていたら活性化するはずがない。せめて機関配分補助金等は一元化するなどの改革を実施すべきだ。

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