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コラム・素領域

2017年7月28日号

素領域

こう暑い日が続くと体がまいってしまい、大切な食事でもおろそかになりやすいものだ。特に朝食である▼以前、朝食を抜いた子供たちが授業などで集中力を欠き、切れやすくなることや、朝食を食べない食習慣が肥満をもたらすといった報告がなされたことはあったが、改めて朝食の重要性を指摘する研究報告が米国の脳卒中専門誌に発表されている▼それは日本人と朝食の摂取頻度と心臓病や脳卒中発症の関係を示したものである。45歳から74歳までの成人約8万2千人(男性約3万8千人)が対象で、朝食の摂取頻度を週0~2日、3~4日、5~6日、毎日の4グループに分けて解析している▼その結果によると、毎日朝食を食べるグループと比べて、0~2日のグループでは、心臓病の発症率で14%、脳卒中では18%と統計的にも有意の増加率となっている。しかも脳出血では発症リスクが36%高まるというのだ▼これについて専門医によると「朝食をとらないことによる空腹感が昼食時まで維持され、昼食時の空腹感と相まって大量に食べてしまう。すると血糖値を正常に保とうと、急激にしかも大量にインスリンが血管内に放出され、血管を傷つけやすくなって脳卒中などの生活習慣病の発症リスクが高まるものと考えられます」と指摘する▼人間には生体リズムがあり、どこかに不規則なことが起きると、それを補い健康を維持しようとする。毎朝しっかりと食べることは、1日のリズムを保つためだけでなく重篤な病気を防ぐためにも必須のようだ。

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