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コラム・素領域

2019年2月8日号

素領域

日本政府観光局(JNTO)によれば、2018年の訪日外客数は約3119万人と史上初めて3000万人を超えた。出国日本人数は約1895万人となっている。政府は2016年に観光先進国に向けて「明日の日本を支える観光ビジョン」を策定し、その中で2020年までに訪日外客数を2015年比約2倍の4千万人に増加させる目標を打ち出している▼観光客の増加は、資源の乏しい日本にとって経済上重要であり、外客数の増加は歓迎すべきだ。一方で、それに対する対策は十分ではない▼昨年、日本からの輸出が禁止されている和牛精液が持ち出され中国の検疫で差し止められた。農林水産省はこれに対し、今年1月末、持ち出し者を家畜伝染病予防法に違反するとして刑事告訴すると発表した▼日本の荷物検査をすり抜けたことは不手際だが、訪日外客数が増えれば手荷物は当然増加する。動物検疫統計によれば日本に旅行客の携帯品として持ち込まれる輸入禁止品数は上位10カ国だけみても、13年の総件数約4万5千件が、16年には約8万4千件と増加。それに対し家畜防疫官の数は29機関に約4百人で、拡充は行われているが十分ではない。検疫探知犬は05年日本に初めて導入され、現在8カ所に29頭が配属されているがそれも不十分だ▼2020年の東京オリンピックを控え対策の強化は不可欠だ。そうでなくとも人やモノのグローバル化は止めることはできない。政府が訪日外客がもたらす消費という目先の利益だけにとらわれず、各種対策に、あるいはそのための研究開発に投資することを期待している。

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