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コラム・素領域

2019年4月19日号

素領域

総務省は4月11日、携帯電話4社に対し、5G(第5世代移動通信システム)商用化のための特定基地局開設計画を認め、認定書を交付した▼NTTドコモ、KDDI/沖縄セルラー、ソフトバンク、楽天モバイルに、5G用として、3・7GHz帯/4・5GHz帯と28GHz帯の2種類の周波数がそれぞれ割り当てられた▼4月に入り、米韓の通信事業会社が5Gサービスを開始するなど、世界中で参入競争が過熱している。日本の4社は来春以降の本格サービス開始を目指しており、各社とも様々な実証実験に取り組んでいる▼現行の4Gより100倍も速い最大20Gbpsという超高速・大容量性をはじめ、1㍉秒以下という低遅延性、1平方㌔㍍あたり最大100万端末の接続ができるという超同時接続性が大きな特徴であり、従来にはない多彩で高度な新サービスの創出が期待されている▼日本では1979年に自動車電話サービス(1G)が始まり、それから約40年で5Gへと発展してきた。利用端末も、いまやスマホという超小型コンピューターへと進化し、多彩なアプリの登場で爆発的に利用が進んでいる▼5Gでは高臨場感やVR(仮想現実)・AR(拡張現実)などの高度なブロードバンド通信をはじめ、自動運転やウェアラブル、ドローン、遠隔医療など、様々な分野への活用が検討され、新たなビジネスの夢が膨らんでいる▼しかし、スマホの過度な普及は、一方で依存症や歩きスマホといった社会問題も、これまでに生んできている。5G時代には、ARのメガネやウェラブルなデバイスを身に付けて、人が街を歩く時代が来るのだろうか▼そうなれば、また新たな問題も出てくるだろう。5Gビジネスの夢が開くのはいいが、社会秩序のある利用に配慮したサービスを実現してほしい。

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