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コラム・素領域

2020年1月10日号

素領域

新たな年の初めにあたって、今年こそ何か成し遂げたいと思っている人も多いことだろう▼それが叶うか叶わないかなんて、それほど難しく考える必要はないのかもしれない。結果はともあれ、少しずつでも努力することが大切だと思う。例えば、信頼のおける友人や知人を少しでも多く持てるように努力してみるというのはいかがであろう▼健康面でちょっとした相談ができる医者が身近にいるかどうかを考えてみてほしい。慢性的な病で長期間医師との関係が続くということがまれではない時代だ。健康な人は、今のうちに医療者(医師、看護師)との間で、円滑な人間関係を維持していくことが元気で長生きする秘訣なのである▼それを裏付ける研究成果が昨年発表されている。英国在住の約630人を対象に2型糖尿病の診断から12カ月の間にアンケート調査を実施し、医療者と患者の共感レベルを評価した。共感レベルは3段階に分けられ、医療者との共感レベルが最も低かったレベルの患者と比べると、中程度以上の共感レベルでは40~50%も糖尿病関連やガンなどによる死亡リスクが低下したというのである▼このことは日頃、医療者と患者が親密に接していることが、患者の健康状態によい影響を与える可能性を示すものといってよいだろう。実際、親身になってくれるお医者さんが傍らにいてくれれば、いろいろな面で何かと適切なアドバイスを受けやすくなる▼それが健康増進につながるだけに、できる範囲でぜひ医療者との関係構築を心掛けてほしい。

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