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コラム・素領域

2021年1月29日号

素領域

今年の節分は2月2日で例年より1日はやい。節分は季節を分けるという意味で、立春、立夏、立秋、立冬の前日を指し、立春だけが現在も残っていると考えられている。国立天文台によれば、立春をはじめとした二十四節気は、天文学的に地球が公転軌道上のどこにいるのかで決定するため、節分も移動する。節分が2月3日でなくなるのは1984年以来37年ぶり、2日になるのは124年ぶりとのことである▼節分を控え、消費者庁は硬い豆やナッツは5歳以下の子供には食べさせないでほしいとの注意喚起を行っている。厚生労働省の人口動態調査では、2014~19年の6年間に14歳以下の子供が食品の誤嚥事故で80人死亡し、そのうち5歳以下が9割を占めていた。奥歯が生えそろわず、かみ砕く力や飲み込む力が弱い子供は、豆やナッツなどを気管に詰まらせ窒息や肺炎を起こすリスクが高い。口に豆類が入ったまま姿勢を崩すと、よりリスクが高まるとのシミュレーション結果も発表している。節分に豆をまくのは「魔滅」に通じるからとのことで、袋ごと鬼にぶつけたきな粉でも許されると思う▼立春は春の始まりで、梅の開花が本州でも松江を皮切りに12月中から始まっている。東京でも1月18日に開花した。とはいえまだ寒い日は続き、例年のインフルエンザの発症ピークは1~3月だ。今シーズンのインフルエンザ報告件数は非常に低い水準で推移しており、1月11~17日の報告者数は65人と、昨年同時期の9万811人と3桁違う。しかし1週間に70人前後の報告は続いている。引き続きご注意ください。

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