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コラム・素領域

2021年2月5日号

素領域

コロナ禍でテレワークが浸透しつつあり、自宅で過ごす機会が増えてきている昨今。しかも、3密回避や不要不急の外出自粛など、感染拡大を防ぐには仕方がないことではあるのだが、このような生活を続けることで、肉体的に衰えがみられ、精神的にストレスがたまってしまう▼少しでもよいほうに転じるため、まず肉体的には「貯筋」を勧めたい。筋肉は体を動かすために不可欠なだけでなく、健康維持にも多くの役割を担っている。筋肉量は年齢とともに衰えていく。30歳を過ぎた頃から徐々に減り始め、80歳では若い時の7割以下にまで減少してしまうそうだ▼ただ、高齢になっても鍛えることで再生でき、筋力低下を食い止めることができる。「貯筋運動」とは、健康寿命を延ばすために、老若男女問わず筋肉をためる運動のことである。簡単なスクワットとか腕立て伏せなら、特別な場所や器具が不要であるのがよいところだ。やり方については、数々の本が出ておりインターネットの動画にもアップされている。参考になると思う▼一方精神面では、緑豊かな自然環境がメンタルヘルスによい影響をもたらすことが知られている。外出がままならない状況下だが、例えば家の窓から自然を眺めるだけでも効果があるそうだ。これはコロナ禍における緑の景色とメンタルヘルスの関連性に関する最近の研究成果によって明らかにされている。生活満足度、自尊心、幸福度が有意にアップし、逆に抑鬱や不安感が低下したというのである。自宅の窓から見えるのはビルや家ばかりで、緑など見えないという人も多いと思うが、類似の動画を観ることでも代用できるそうである▼工夫を凝らして、なるべく健康的にこの災厄を乗り切ろうではないか。

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