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コラム・素領域

2018年1月26日号

素領域

改めて歯の大切さを認識させられる研究成果が出された。歯周病がアルツハイマー病の症状を悪化させるというのだ▼その仕組みが日本の研究機関、大学の共同研究で明らかになった。それによると、歯周病菌の毒素がアルツハイマー病の原因とされるアミロイドβという脳の”ゴミ”を増やし、認知症の症状を悪化させるのだという。そもそもアルツハイマー病は、認知症の約6割を占め、脳の神経細胞の中にアミロイドβタンパク質がたまり、神経細胞が徐々に死滅することで起きると考えられている▼研究では、アルツハイマーを発症したマウスを歯周病に感染させて、歯周病ではないアルツハイマー病のマウスの脳と比較している。その結果、歯周病のマウスでは、記憶をつかさどる海馬のアミロイドβの量が1・4倍も増えていた。しかも、記憶学習機能を調べる実験でも、歯周病のマウスは認知機能の低下をまねいていた▼もう一方の歯周病は、歯を支えている歯茎、歯槽骨、セメント質などの組織に起こるさまざまな症状の総称で、人間が歯を失う原因として最も多い。成人の約8割が罹患しているともいわれている。放置しておくとどんどん進行していき、きちんと処置しないと取り返しのつかないことになるのが歯周病の怖いところだ▼今回の成果の意義は、歯周病をきちんと予防すればアルツハイマー病の発症の予防や抑制につながる可能性があることを示した点にある。やはり普段の口腔ケアが肝心のようだ。

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