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コラム・素領域

2018年11月9日号

素領域

11月1日、衛星の開発から12年の歳月をかけて整備された日本の準天頂衛星システムによる世界初のセンチメートル級の衛星測位サービスが開始された。記念式典には安倍首相も駆けつけ、ソサエティ5.0(超スマート社会)の実現を導く技術とシステムを紹介した▼これまで数十㍍単位でずれることもあった米国のGPSの信号を補完するために、衛星「みちびき」が4機、主に日本の上空を飛んでいる。これまで困難だった山や高層ビル群の合間の高精度測位が可能になった。その高い測位性能から、大型トラクターの自動運転や各種スポーツでの選手の行動ログ取得など様々な分野で利活用されつつある。2023年度には「みちびき」は7機体制となり当初の目標を達成する。他国に依存しない測位の実現だ▼完全に独立した測位システムになると、GPSなどの他の測位システムが利用できない際にも、国内ではその高度な測位機能が失われない。GPSの故障やジャミングへの対策という意味からも安全保障にも貢献できる戦略的なシステムだ▼小型安価な受信機の開発も進められており、今後爆発的に利用が拡大すると考えられる。先月の第3回準天頂衛星システム利活用推進タスクフォースでは、衛星測位サービスを実際に利用して、経験の浅い運転手の除雪車運転をサポートするシステムや、道路交通法違反を自動検知することでドライバーに警告して事故を減らし、それが自動車保険料の軽減につながるサービスが紹介された。高精度測位の普及は、山岳等での迅速な遭難者救助、増えすぎた野生動物の管理(捕獲罠の位置の正確な把握など)など利用できそうな分野が多い。今後、画期的な使い方がどんどん提案されていくだろう。

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