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コラム・素領域

2020年1月24日号

素領域

6つのムーンショット目標が決まった。これを見ると1~3は少子高齢化とそれに伴う労働人口減少といった問題への対応、4と5は広い意味での環境問題、6は量子コンピューターと分けることができる▼世界で最も早く少子高齢化する日本社会において、ムーンショットは、目標1で人間の能力を強化し、目標2で病気にならないようにして、それでも減っていく人口を補うため、友だちになれるAIロボットを作る。1~3の目標を眺めていると、こんな未来の日本の社会像が浮かんでくる。目標4では、地球環境に優しい経済活動ができるようになり、目標5では環境負荷のない食料生産システムと食品ロスをなくし、目標6で1~5までの社会を支える新たな基盤を作る▼全ての目標が実現可能かどうかはさておき、こうした社会において、我々はいかに生きるべきなのかということを考える必要がある。そのためには、分野や立場、宗教や国籍などの壁を超えて、幅広く多様な議論を事あるたびに行うことが重要だが、我々はその仕組みを構築できるだろうか▼一方、ムーンショット型研究開発制度では、50年後の社会を見据え、30年後には実現するであろう技術開発を、少なくとも今後10年実施していくという体制になっている。今回、目標を掲げたからには10年間は腰を据えて研究開発に取り組む必要があるが、日本の行政システムは10年というスパンで責任を持って取り組むことができるのか▼ムーンショットを契機に、我々も政府も今一度自らの立ち位置や体制を見直すべきであろう。

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