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コラム・素領域

2020年5月29日号

素領域

関東甲信の昨年の梅雨入りは6月7日ごろで、梅雨明けは7月24日ごろだった。例年最も早く梅雨入りする奄美と沖縄が今年は昨年より4日早い5月10~11日ごろ梅雨入りしている。梅雨は晩春から初夏まで例年1カ月~1カ月半続く。梅雨時は水害が起きやすくなるため今年も注意が必要だ。昨年6月6日から7月24日までの豪雨および暴風雨は梅雨と台風3号、5号の影響で九州を中心に大きな被害を発生させ、激甚災害に指定され特例措置がとられた▼防災減災・災害復興に関わる学会のネットワークである防災学術連携体は5月1日に「感染症と自然災害の複合災害に備えて下さい」とする市民への緊急メッセージを発表した。梅雨が過ぎれば、大雨、台風、猛暑といった気象災害が全国的に多発する季節を迎えることから、起こりうる複合災害の発生に注意を呼び掛けている。特に今年は新型コロナウイルスの感染が拡大していることから、感染リスクに考慮した避難法や避難所における対策が必要だという▼雨は重要な水資源でもある。日本は世界的には降水量が多く水が豊かな国だが、近年も度々渇水に見舞われている。また国際NGOウォーターエイドは世界では、今も清潔な水を利用できない人が約8憶人いると報告。SDGsでも6番目の開発目標として「安全な水とトイレを世界中に」を掲げている▼緊急事態宣言は国内で徐々に解除されつつあるが、政策的な対応がいまひとつな割になぜ日本における死亡率が比較的低かったかはわかっていない。感染は冬に再度の流行も懸念されている。この科学的な解明が、今後我々の正しい方向性を示すと期待している。

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