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コラム・素領域

2021年7月30日号

素領域

最近、世界で起こっている風水害をみていると、ゲリラ豪雨とか爆弾低気圧といった言葉がもう珍しくなくなってきていることを実感させられる▼後を絶たない風水害の根本原因の一つとして、クローズアップされているのが線状降水帯である。海で発生した水蒸気は陸に達すると、上昇し発達して雨雲(積乱雲)となる。線状降水帯は、この積乱雲が次々と発生し列をなして組織化した積乱雲群になり、数時間にわたりほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される▼線状に伸びた帯は長さ50~300㌔㍍程度、幅20~50㌔㍍程度で、強い降水をともなうだけに豪雨となり土砂災害などを引き起こす。以前、茨城県つくば市にある防災科学技術研究所の大型降雨実験施設で1時間あたり100㍉の豪雨を体験したことがある。最初のうちは物見遊山的なところがあり余裕だった。ところが、それも雨量が増すにつれて怪しくなってきた▼50㍉あたりから、傘は何の役にも立たず、カッパを着ていても雨粒が痛く感じられ、100㍉になると、雨粒が怪物と化し、恐怖そのものとなったことを思い出す。このようなことが頻繁に起こるとなると、雨についての意識改革が求められる。筆者の地元の市から配布された「防災・減災ハンドブック-風水害に備えましょう」を読んでみたが、A4サイズ10枚程度でイラストなどにより分かりやすくまとめられている▼読者の皆さんの中にも同様のものを手にしておられる人は多いだろう。自然現象の危険な兆候、危険な場所、いざという時の準備等々、頭にたたき込んでおくことだ。備えあれば憂いなしである。

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