科学新聞の1面に掲載している『素領域』全文と、Web限定コラムをお読みいただけます。
3月5日は「サンゴ(珊瑚)の日」。サンゴの保全と育成を目的に、世界自然保護基金(WWF)が1996年に制定した。語呂合わせから来ており、サンゴが3月の誕生石であることにもちなんでいる▼沖縄県サンゴ礁保全推進協議会はこの日に合わせて2月23日から3月17日までを「サンゴ礁ウィーク」として、Webサイトに同時期に開催される企画展や浜辺の清掃活動などの情報を掲載している▼自然環境に優しい地域づくりを目指…
日本のGDPがドイツに抜かれ、世界第4位に転落した。一方、日経平均株価はバブル期の最高値に迫っている▼実体経済が伴わないにも関わらず、株価が上昇していることについて、多くの専門家が様々な要因分析をしている。世界経済のバランスの中で日本の株式市場に資金が流入していることと、NISAなどの国内政策によって、国内の金融資産が株式市場を活性化させているというのが大方の見方だ▼ドイツは憲法上で連邦政府が地方…
いま米国では、SNSの有害なコンテンツから子供を守る対策が不十分だという議論が高まっているというNHKのニュースを最近見かけた。日本でもSNSによる誹謗中傷の問題がたびたびニュースに取り上げられており、被害者が自殺にまで追い込まれた事例もあった▼そんなサービスならやめてしまえばいいのにと思うが、日本での利用者数は8270万人、普及率82%(ICT総研2022年度調査)と非常に人気が高い▼しかしイン…
今年は閏年なので2月は29日まである。国立天文台によれば、現在使われている「グレゴリオ歴」では、西暦年号が4で割り切れる年を閏年とし、例外として100で割り切れて400で割り切れない年を平年と決めている。ちなみに「閏」の漢字は「平年より月日の多い年」を意味している▼まだ寒いとはいえ暦のうえではすでに春を迎え、全国的に梅も咲きはじめた。春一番も立春(2月4日)から春分(3月20日)ごろまでに吹く南寄…
経済安全保障分野におけるセキュリティ・クリアランス(SC)制度に関する有識者会議が、最終取りまとめを行った▼SC制度は、政府が保有する安全保障上重要な情報として指定された情報(CI:Classified Infomation)にアクセスする権限を、信頼性を確認した上で与える制度。これまでの制度では、政府関係者や防衛関係者などが軍事技術などの特定機密情報を扱うといったことに限られていた▼ISC(In…
ChatGPTの登場でいま生成AIが注目されているが、AIがサイバーセキュリティにどう影響するかという興味深いレポートが、昨年末の12月に発表された▼グローバルなサイバーセキュリティ企業であるカスペルスキーがまとめた年次レポートの一つ「サイバーセキュリティにおけるAIの影響」で、2024年以降にAIがサイバーセキュリティに与える影響を予測している▼それによると、組織のサイバーセキュリティを強化する…
顧みられない熱帯病(NTDs:Neglected Tropical Disease)は公衆衛生管理が困難な主に熱帯の貧困地域に蔓延する疾患群で、WHOによれば世界で10億人が罹患し、16億人が介入を必要としている▼3大感染症(エイズ、マラリア、結核)と比べて世界から関心が向けられず十分な対策がとられてこなかったが、1997年のG8北海道洞爺湖首脳宣言を経て、大きくは2015年の国連サミットでSDG…
1日1日午後4時10分頃、石川県能登地方をマグニチュード7・6、最大震度7の地震が襲った。お亡くなりになった方々に謹んでお悔やみ申し上げるとともに、被災された方々には心からお見舞い申し上げます▼国内で震度7を観測したのは、2018年の北海道胆振東部地震以来で、同じ震度7を観測している熊本地震、東北地方太平洋沖地震、新潟県中越地震などでも大きな被害が出ていることからも、地震の大きさがわかる▼防災科学…
新たな年が明け、2024年が始まる。21世紀に入って早くもほぼ四半世紀が過ぎたことになる▼年始には明るい願いをと思うが、昨今の国内・国際情勢を考えるとどうもそうはいかない。長引いたコロナウイルス感染は5類感染症扱いになり、制限されていた日常生活もようやく従来に戻りつつある▼しかし、景気は相変わらず。年末には自民党内の政治資金規正法違反事件が発覚して政治の混乱を招いている。物流業界の2024年問題な…
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