2019.03.01 研究・成果
成果の内容を説明する西岡教授(左)と島田主幹研究員
量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所と順天堂大学の共同研究グループは、若年で発症例が多い遺伝性の前頭側頭型認知症について、患者の生体脳に蓄積するタウの蓄積の様子をPETイメージングで可視化することで、その蓄積量が病期の進行の速さと関連すること、さらに非遺伝性の認知症や神経難病と同様に、タウの蓄積には様々な遺伝的・環境的要因が影響することを明らかにした。臨床的にPETイメージングが有効であることが証明された。順天堂大学脳神経内科の西岡健弥准教授らは、2年ほど前から、今回のPETイメージングを利用して、中枢神経系の神経難病で使われている薬剤が、タウの抑制・減少効果があるかどうかの臨床試験を実施しており「今年中にはドラッグ・リポジショニングにつながる成果が期待できそうだ」という。
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