世界10カ国の国際共同研究コンソーシアム「国際コムギ10+ゲノムプロジェクト」は、世界各地で栽培されているコムギ15品種のゲノム解読に成功した。横浜市立大学木原生物学研究所の清水健太郎客員教授(チューリッヒ大学教授)、農業・食品産業技術総合研究機構の半田裕一ユニット長(現・京都府立大学教授)、京都大学大学院農学研究科の那須田周平教授、ヒューマノーム研究所の瀬々潤代表取締役社長(産業技術総合研究所招聘研究員)らの日本チームは、日本を代表する実用品種「小麦農林61号」の解読に加え、進化ゲノム解析や染色体観察を担当した。清水教授は「今回の解読によって、より迅速な品種開発やテーラーメイド育種が可能になる。また、参照ゲノムがない中で15ゲノムを精緻に解読したことで、今後、100ゲノム、1000ゲノムの解析が加速する」と話す。
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