2022.09.16 研究・成果
浜松医科大学精神医学講座の加藤康彦助教と山末英典教授らは、同大光尖端医学教育研究センターの尾内康臣教授、浜松ホトニクス中央研究所の塚田秀夫主幹らと共同で、自閉スペクトラム症(ASD)と診断される人では、脳内前部帯状皮質におけるミトコンドリア複合体Ⅰ(MC-I)の活性が低下していることを明らかにした。これまでの死後脳や血液を用いた研究の結果から間接的に推測されていたASDのミトコンドリア機能障害仮説を、より直接的に裏付けるものだ。これまで治療薬がなかったASDの中核症状について、脳内のミトコンドリア機能を改善させることで治療する新たな創薬の可能性を示した。
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