第６期科学技術・イノベーション基本計画の数値目標である５年間で政府研究開発30兆円が達成できる見通しが立った。政府が発表した２０２３年度当初予算案の科学技術関係予算は４兆３３１８億円で対前年度３９７億円（０・９％）の増額にとどまったものの、22年度補正予算では当初予算を上回る４兆６０４４億円が計上され、21年度から23年度当初予算までの合計が21・９兆円となったためだ。24～25年度の当初予算で平年並みを確保すれば、30兆円は達成できることになる。
23年度当初予算案を省庁別に見ると、最も多いのは文部科学省の２兆５７９億円で、次いで経済産業省６４７９億円、国土交通省４１２７億円、厚生労働省２３４５億円、防衛省２１９９億円。一方、補正予算は、経産省が最も多く２兆８３９０億円、文科省１兆１４３６億円、内閣府２８９５億円、国交省１０１６億円などとなっている。当初予算と補正予算で文科省と経産省が入れ替わった形だ。