2023.05.26 研究・成果
九州大学生体防御医学研究所の中山敬一主幹教授
かつて地球上の生物は海の中にいたが、ある時から地上へと進出した。地上へと進出するため、エラ呼吸から肺呼吸へと進化したことは有名だが、もう一つの重要な要素として活性酸素への耐性を身に着けた点がある。地上では酸素濃度が海中より高く、さらに紫外線が直接当たるため、体内に活性酸素が生じ、その毒性によって、海の生物は地上で生きることはできない。
九州大学生体防御医学研究所の中山敬一主幹教授、弓本佳苗助教らの研究グループは、動物が陸上の高い活性酸素に適応するための進化のメカニズムを新たに発見した。ユビキチンリガーゼKeap1がその形を変えることで、高い活性酸素耐性を獲得していた。
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