2023.09.22 研究・成果
京都大学の福田晃久講師(左)と野田亮名誉教授
多くのがん種で生存率が上昇している中、膵がんは5年生存率が6%という最難治性がんであり、見つかった時には手遅れとなっていることが多い。京都大学医学研究科消化器内科学の益田朋典医員、福田晃久講師、妹尾浩教授、分子腫瘍学の野田亮名誉教授らの研究グループは、膵がんの発症、転移において膜タンパク質RECKの発現低下が重要な役割を果たしていることを明らかにした。野田名誉教授は「実はがんでRECK遺伝子が変異している例は少ない。遺伝子は壊れているわけではなく、不活性化しているだけなので、活性化する薬剤を投与することで、膵がんの新しい治療法ができるのではないか」という。
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