2023.10.27 研究・成果
チョウセンカマキリ(左)に寄生するハリガネムシ
森の中でカマキリが水辺をフラフラと歩いていると、突然水に飛び込んだ。その尻から細長い虫が出てきて、別のカマキリから出てきた細長い虫と絡まり合い、交尾を始める。こうした寄生虫ハリガネムシによる宿主のコントロールは、100年以上前から観察されていたが、どのような分子メカニズムでカマキリを動かしているのかはいまだわかっていない。理研を中心とした国際共同研究グループは、ハリガネムシのゲノムにカマキリ由来と考えられる大量の遺伝子を発見し、この大規模な遺伝子水平伝播が宿主操作の成立に関与している可能性を示した。
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