2023.11.24 研究・成果
辰巳隆一教授
歳を取ると徐々に骨格筋が弱くなっていくが、その基本的な仕組みはどうなっているのかは、よくわかっていなかった。九州大学大学院農学研究院の辰巳隆一教授、鈴木貴弘准教授、中村真子教授、中島崇助教、カフルアッシャイフ大学(エジプト)のアラ・イルガバリ講師らの国際共同研究グループは、筋幹細胞(衛星細胞)の活性化因子HGF(肝細胞増殖因子)がニトロ化されると生理活性を失うことを見いだし、この現象が加齢に伴い進行・蓄積することを明らかにした。辰巳教授は「脱ニトロ化を実現できれば、加齢性筋委縮や再生不全だけでなく、アルツハイマー病やパーキンソン病などの神経変性疾患の予防・治療法の開発につながるかもしれない」と話す。
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