2024.08.09 研究・成果
記者会見の様子。松﨑秀夫教授(左)と平井孝治講師
自閉スペクトラム症(ASD)と診断される子どもは年々増加しており、日本の5歳児検診で3・2%、米国では8歳時点で36人に1人となっている。遺伝的要因と環境的要因の相互作用によって、生後20年間の早い段階で発症する。もしASD発症を予測することができれば、ASD児への早期支援や、妊産婦や父母への早期指導が可能になる。福井大学子どものこころの発達研究センターの松﨑秀夫教授と医学系部門看護学領域の平井孝治講師らは、浜松母と子の出生コホートを用いて、臍帯血中のエポキシ脂肪酸とジヒドロキシ脂肪酸の各濃度が出生後の子どものASD特性と関連するかどうか解析し、アラキドン酸由来のジヒドロキシ脂肪酸が、6歳の子どものASD特性の重症度と適応機能の両方に影響することを明らかにした。臍帯血によるASDの症候の超早期判定につながりそうだ。
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