2025.10.24 研究・成果

長井淳チームディレクター
日々様々な体験をする中で、なぜ、特定の記憶だけが残るのか。理研脳神経科学研究センターの長井淳チームディレクター、出羽健一基礎科学特別研究員、加瀬田晃大研究パートタイマーⅠ(DC2)、九州大学生体防御医学研究所の増田隆博教授らの共同研究グループは、「強い印象のある出来事はよく覚えている」「繰り返したことは忘れにくい」といった現象が、神経細胞ではなく、グリア細胞の一種「アストロサイト」によって支えられていることを明らかにした。長井チームディレクターは「アストロサイトは、記憶を選んで残す、心の付箋であることがわかりました。2020年末に米国から帰国してから始めたもので、創発研究者同士の分野横断的な連携によってできた研究です」と話す。
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