2019.04.12 イベント
今回で60回目となる科学技術週間が4月15日から21日まで実施される。全国各地の大学、研究機関、科学館、博物館などで施設の一般公開、講演会、実験教室など、313件が登録されている。
例えば、国士舘大学イラク古代文化研究所では、日本のチームによる西アジアでの調査研究を紹介。CTスキャン技術を用いたミイラの解析(エジプト)やGIS情報を利用した遺跡の立地状況の分析(イラク・クルディスタン)など、最新科学技術を用いた調査成果を展示。お茶の水女子大学と奈良女子大学は共同で、リケジョ-未来合同シンポジウムを開催。広島大学総合博物館では「フィールドナビ~歩こう!! 学ぼう!!! キャンパスの桜と水」として、キャンパスの桜や植物・水などを散策しながら、観察する会を実施する。その他にも東北大学、名古屋市立大学、東海大学など、多くの大学や博物館・科学館などで各種イベントが開催される。
また60回を記念して、STI for SDGsアワード、高校生による未来創造対話を実施する。
STI for SDGsアワードでは、多様なステークホルダーが力を結集し、先端科学技術を活用して、地域の社会課題を解決した事例やその取り組み、持続的な発展に導くためのシナリオを全国から募集し、表彰する。4月16日に東京の富士ソフトウェアアキバプラザホールで、募集説明会を兼ねたシンポジウムを開催する。シンポジウムでは、SDGs実現に向けたSTIと地方創生に関する基調講演や科学技術を用いた社会課題解決事例の紹介、パネルディスカッションを通じて、地方創生のあり方について共に考える。
アワードの募集については、6月から8月末まで自薦で応募を受け付け、選考委員会の書類審査、面接審査を経て、10月下旬には受賞者を決定する。表彰式は11月15~17日に開催するサイエンスアゴラ2019(お台場)で行う予定。
未来創造対話は、科学技術週間のキックオフにあわせて、茨城県立並木中等教育学校と日本科学未来館(東京・お台場)を会場に、高校生を中心に宇宙飛行士、宇宙関連ベンチャー企業などを交え、「君は何を求めて宇宙を駆けるのか」をテーマに語り合う。第1部で宇宙飛行士と参加者との対話を行い、第2部では、高校生による宇宙利用に関する提案「何を求めて宇宙を駆けるのか」をテーマに、登壇する高校生が考えた宇宙利用について発表する。提案を受け、大西卓哉宇宙飛行士や人工流れ星のベンチャー「ALE」の岡島礼奈CEOなどからフィードバックを受ける。なお、第2部はJ-WAVEの公開収録も行われ、後日放送される。また主会場である並木中等教育学校の様子を、サテライト会場の日本科学未来館で見ることができる。
科学技術週間ホームページ(http://stw.mext.go.jp/index.html)
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