2019.08.09 その他
学術会議の山極寿一会長(左)と環境省の鳥居敏男自然環境局長
近年、クマが村や町へ出没し、住民が被害にあったり、イノシシやシカなどが農作物を荒らしたりといったことが頻発している。一方、少子高齢化の影響は農村部でより大きく出ており、野生動物を管理する担い手も減少している。環境省自然環境局長は昨年6月、日本学術会議に人口縮小社会における野生動物管理のあり方の検討に関する審議を依頼した。日本学術会議では委員会を設置し、シンポジウムやアンケート調査なども踏まえて検討を進め、回答「人口縮小社会における野生動物管理のあり方」を取りまとめ、学術会議の山極寿一会長から鳥居敏男環境省自然環境局長に手交した。山際会長は「省庁横断的な課題であり、環境省には司令塔として取り組んでほしい。今日がスタートライン」、鳥居局長は「環境行政に積極的に活かしていきたい」と話した。
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