大学教員や研究機関の研究員にとっての研究時間は、単なる労働時間なのか。働き方改革実行計画に基づいて、全国各地の大学や研究機関では労働基準監督署から様々な指導を受けている。自らの意思で行う学術研究の時間も労働時間として算定しているため、教育、大学運営、社会貢献に時間を取られる教員の研究時間は、さらに減り、日本の研究力の低下は致命的なものになりかねない。日本学術会議と国立大学協会は相次いで声明や決議を出し、学術研究の特性に配慮した労働時間管理を求めている。政府には、早急な対応が求められている。
© 2024 THE SCIENCE NEWS