2019.12.20 研究・成果
動物は、臨機応変に身体の動かし方を切り替えることで、さまざまな環境の変化に対応しながら移動することができる。その中でも、陸上・水中という質的に異なる環境に見事に適応して動き回る「水陸両用ロコモーション」は、非常に興味深い振る舞いだ。両生類のサンショウウオは、陸上では四本の脚を交互に動かしながら歩くが、水中では脚を胴体側部に沿わせてヘビのように胴体をくねらせることで泳ぐ。この水陸両用ロコモーションは幅広い動物種で知られており、その背後にある運動制御のメカニズムを解明することは、動物の優れた運動能力に対する生物学的理解を深めるだけでなく、自然環境を自在に移動できるロボット工学への応用も期待される。
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