2020.03.06 研究・成果
アフリカ南部ザンビアの鉛鉱床地域カブウェでは、鉛中毒による住民の健康被害が懸念されている。一方、ヒトに飼育されているイヌは、ヒトと生活圏を共にし、その行動解析も可能なことから、ヒトの鉛中毒を評価するための有用な動物である可能性がある。
北海道大学大学院獣医学研究院の石塚真由美教授、中山翔太助教、豊巻治也研究員とザンビア大学獣医学部の研究グループは、鉛鉱床地域のカブウェの住民が飼っているイヌ120頭の血液を採取し測定を行った結果、それら血中鉛濃度の平均値は通常のイヌよりも高く、また若いイヌほど体内により多くの鉛を含んでいることが明らかになった。今回の成果が汚染対策や住民の鉛中毒治療に役立つことが期待される。
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