2020.05.01 大学等
国立大学の機能を強化するためには、規制緩和や新たな寄付制度の創設によって大学の収入と自由度を大幅に上げることが必要だ。その具体的方策として、東京大学の五神真総長は、文部科学省の検討会議で、大学債の発行対象の制限撤廃と償還財源の自由化、日本版プランド・ギビングの対象に国立大学を追加して生活保障型寄附信託(仮称)制度を創設することなどを提案した。
英オックスフォード大学は2017年、長期戦略プロジェクトとアカデミック・ミッションに使うため100年債を発行し、約1000億円を調達した。投資家向けには、大学の収益や資産だけでなく、社会的価値や知的財産などの無形資産をアピールすることで、人気を集めた。同様に英ケンブリッジ大学も18年に60年債を発行し、約840億円を調達している。
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