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2020.05.01 研究・成果

国後島にエゾシカ生息 目撃情報増加「食害懸念」

北海道大学低温科学研究所の大舘智志助教と国後島のクリリスキー自然保護区事務所のアレクサンドル・キルレイコ所長らの研究グループは、1986年から2019年までの33年間を対象に国後島と歯舞群島を中心とする北方領土におけるエゾシカの生息情報を解析し、国後島に少なくとも数頭のエゾシカが生息していることを明らかにした。
これまでエゾシカの分布地は北海道本島とされ、国後島や歯舞群島などの千島列島南部の島々には、江戸時代から終戦まで明確なエゾシカの生息記録はなかった。終戦後も1970年代から80年代前半にごくまれに単独のエゾシカの個体が発見されただけで、北方領土はエゾシカの恒常的な生息地とは考えられていなかった。ところが近年、国後島でエゾシカの目撃情報が増えてきた。

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