多くの博士課程学生がアカデミアでのポストを目指しているが、日本の研究者の74・4%は企業の研究者であり、国立大学や公的研究機関の運営費交付金や私学助成の減少などの基盤的経費の削減によって、アカデミアポストはなかなか確保できないのが現状だ。では、企業に就職した博士号取得者は、現在の状況をどのように考えているのだろうか。
日本電信電話(NTT)、富士通、三菱ケミカルホールディングスという異なる業種の3社は、博士後期課程を修了して入社した社員に入社前後における意識調査を行った。回答者数は544人(回答率81%)で、回答者の81・6%が博士後期課程修了後に入社している。
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