2020.10.16 研究・成果
基礎生物学研究所の須田啓さん(大学院生)と長谷部光泰教授らの研究グループは埼玉大学、神戸大学、一橋大学などと共同で、食虫植物のハエトリソウが30秒以内の2回の刺激で葉を閉じる記憶の仕組みを解明したと発表した。ハエトリソウにカルシウム(Ca)イオンと結合して緑色蛍光を発するタンパク質遺伝子を導入し、Ca濃度の変化を可視化することで、この仕組みがCaイオン濃度の変化により起きていることを明らかにした。1回目の刺激でCaイオン濃度が上昇し、2回目の刺激でCaイオン濃度がそれに上乗せされることで閾値を超え、葉が閉じることがわかった。植物の動きや進化の研究に貢献する成果と期待される。
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