2021.07.09 研究・成果
東京大学医科学研究所東京大学特任教授部門の清野宏特任教授(千葉大学大学院医学研究院特任教授兼任)らの研究グループは、コレラ毒素のBサブユニット(CTB)をワクチン抗原としてイネ種子に発現させたコメ型経口ワクチン「ムコライス(MucoRice-CTB)」のヒトでの有効性、安全生を確認したと発表した。医師主導型第Ⅰ相試験における成人男性に対する「ムコライス」投与で、投与用量に依存して顕著にCTB特異的な血清IgGとIgA抗体の上昇を確認。さらに類似抗原であるLTBとも交叉反応することが確認され、コレラだけでなく他の旅行者下痢の予防にも役立つ可能性が示された。常温で長期保存でき、経口摂取で効果を得られるため、発展途上国での有益性は高く実用化が期待される。
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