左から、自然科学研究機構の小森彰夫機構長、東海国立大学機構の松尾清一機構長、創価大の田代康則理事長、門松健治プロジェクト代表
動物や植物には、3つ重要な分子の鎖がある。核酸で構成されるゲノム、アミノ酸がつながったタンパク質、そして単糖が集まった糖鎖だ。ヒトゲノムやタンパク質の構造や機能が次々と解明され、生命科学は飛躍的に進展したが、様々な疾患を制御し細胞の個性を決める糖鎖は、解析が難しいために大きなフロンティアとして残されている。東海国立大学機構、自然科学研究機構、創価大学は、糖鎖研究の基盤となるライブラリを構築し、日本が世界をリードするヒューマングライコームプロジェクトを実施するため、連携・協力に関する覚書を締結した。門松健治プロジェクト代表(名古屋大学・岐阜大学糖鎖生命コア研究所長)は「5年間で約2万人の血液に含まれる全糖鎖を解析し、ライブラリを公開し、他分野融合研究を促進することで、日本がリードしてきた糖鎖研究で世界を先導し、生命科学を革新したい」と意気込む。
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