2021.12.17 その他
情報通信研究機構(NICT)は、市街地、郊外、地下街の携帯電話基地局などからの電波強度の変動傾向を、大規模かつ長期にわたって調査した。調査は2019年度から開始し、これまでに携帯電話基地局などからの電波曝露レベル変動を市街地・郊外・地下街の500地点以上で調べ、その測定結果を同一地域における過去約10年前の測定結果と比較したところ、電波曝露レベルは上昇傾向にあるものの、国(総務省)がまとめている電波防護指針よりも十分に低いレベルであることを明らかにした。これほど大規模・長期にわたる電波曝露レベルの測定は日本では初めてとしている。
現代では日常生活における人々の身の周りには電波を利用した様々な機器があふれているが、携帯電話・携帯電話基地局・無線LANなどからの電波については、人体に悪影響を及ぼさないように電波の人体に対する吸収量の許容値を定めた電波防護指針(周波数範囲は10kHzから300GHzまでに限る)に基づき、人体に悪影響を及ぼさない範囲で利用されている。
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