2022.10.07 研究・成果
約100年ぶりにコアラのおしりと下肢の筋形態の情報がアップデートされた。京都大学白眉センターの東島沙弥佳特定助教、順天堂大学医学部の姉帯飛高助教、埼玉医科大学保健医療学部の姉帯沙織助教らの共同研究グループは、オーストラリアのアデレード大学に所蔵されていたコアラ成獣標本の臀部・後部大腿筋群の肉眼解剖と神経支配による筋の同定を行い、樹上性霊長類と有袋類に共通する特徴や、コアラ特有の筋形態的特徴を明らかにした。PLOS ONEにオンライン掲載された。
哺乳類の中には、ヒトを含む有胎盤類と有袋類がいて、それぞれ生息する環境に適応し、さまざまな形態を獲得してきた。系統的に離れているにもかかわらず進化過程で独立して似たような形態を獲得することを収斂と言うが、こうした進化の結果獲得した形態は機能的にも類似しているのだろうか。
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