2023.04.21 研究・成果
亀井謙一郎客員准教授
京都大学アイセムスの亀井謙一郎客員准教授(ニューヨーク大学アブダビ校准教授兼任)、大学院工学研究科工学基盤教育研究センターの平井義和講師、同マイクロエンジニアリング専攻の楊建東博士らの研究グループは、マイクロ流路を使って、有効な治療薬・診断薬が開発されていない、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)を生体外で再現する腸・肝連結臓器チップを開発した。病態解明や新規治療薬開発につながると期待される。Communications Biologyに掲載された。
世界的に患者数が増加傾向にあるNAFLD(Non-alcoholic fatty liver disease)は、肝脂肪症、肝硬変、がん、心血管疾患につながる慢性肝疾患。重篤化すると肝移植しか治療法がないが、ドナーを見つけるのは非常に困難だ。NALFDは、非常に複雑なプロセスで起きるため、疾患メカニズムはほとんど解明されていない。治療薬開発には、各プロセスを深く理解する必要がある。
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