2023.10.27 研究・成果
渡邉智裕特命教授 大塚康生さん
近畿大学医学部内科学教室の渡邉智裕特命教授と大学院医学研究科の大塚康生博士課程学生を中心とする研究グループは、真菌感染による免疫反応で細胞内分子のロイシンリッチリピートキナーゼ(LRRK2)が活性化することで、急性膵炎を重症化させていることを明らかにした。
急性膵炎の患者数は増加しており(2016年に7万8000人)、そのうち19・7%が重症化し、さらにその約20%は死に至る。急性膵炎は、アルコールや高脂肪食によって、膵腺房細胞でトリプシノーゲンが活性化し、消化酵素トリプシンを過剰に産生することで自己消化が進むことで進行するとされるが、詳細なメカニズムは明らかではなく、根本的な治療法は確立されていない。
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