2025.03.14 研究・成果
藤田誠卓越教授 竹澤浩気特任講師
結晶化をしなくても分子の構造を見ることができる結晶スポンジ法(CS法)は、様々な分野で革新をもたらすと期待されたものの、その普及は限定的だった。東京大学国際高等研究所東京カレッジの藤田誠卓越教授と、大学院工学系研究科の竹澤浩気特任講師らの研究チームは、カゴ型分子を内部に固定した新しい結晶スポンジの合成に成功し、分子量1000を超える中分子までを安定して、手軽に結晶化する第2世代の結晶スポンジ法を開発した。藤田卓越教授は「長年取り組んできたゲージの化学を応用することで、従来法の欠点を払拭できた。極微量の痕跡量活性化合物に適用することで、新たな創薬基盤技術として展開していく」と話す。
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