2019.10.18 賞
【よしの・あきら】1948年大阪府生まれ。大阪府立北野高校を卒業後、京都大学工学部石油化学科に入学。大学時代は考古学研究会で遺跡現場での発掘作業を行う。京都大学工学研究科修士課程修了後、旭化成工業(現・旭化成)入社。1982年川崎技術研究所、イオン二次電池事業推進部商品開発グループ長、イオン二次電池事業グループ長、、電池材料事業開発室長を歴任し、2003年旭化成グループフェロー。2005年大阪大学大学院工学研究科博士(工学)取得。2010年技術研究組合リチウムイオン電池材料評価研究センター理事長(現在)、2015年旭化成顧問、九州大学エネルギー基盤技術国際教育研究センター客員教授、2017年名城大学大学院理工学研究科教授(現在)。
スウェーデン王立科学アカデミーは10月10日、2019年ノーベル化学賞を、旭化成の吉野彰名誉フェロー(71)、米テキサス大学オースティン校のジョン・B・グッドイナフ教授(97)、米ニューヨーク州立大学ビンガムトン校のM・スタンリー・ウィッティンガム教授(77)に贈ると発表した。授賞理由は「リチウムイオン電池の開発」。900万スウェーデンクローナ(約9700万円)の賞金は三等分される。受賞直後、吉野博士は「リチウムイオン電池が環境問題への答えを出してくれるという期待から選ばれたのはとても嬉しい。いろいろな分野で若い人たちが研究開発に取り組んでいますが、そういう人の励みになると良いと思っています」と話した。
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