2019.11.15 研究・成果
近畿大学水産研究所は、養殖に用いる稚魚の漁獲量減少が大きな問題となっている二ホンウナギについて種苗生産研究を行っているが、このほど人工孵化に成功、稚魚の飼育期間が50日以上となり、順調に成育を続けている。
ウナギは、日本の食文化に欠くことのできない食材だが、国内消費量の99%以上を養殖に依存している。ウナギ養殖の元種となる種苗はすべて、シラスウナギと呼ばれる天然の稚魚が用いられている。ただ、近年、漁獲されるシラスウナギの量が著しく減っているためウナギ養殖に必要な種苗の確保が課題で、一日も早い完全養殖の実用化が望まれている。
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