2020.04.10 研究・成果
東北大学大学院農学研究科の北柴大泰教授とかずさDNA研究所、農研機構は共同で、世界のダイコン5百種のゲノム情報を公開したと3月27日発表した。世界で広く栽培され、根の形、大きさ、色、成分など多様な特徴を持つ5百種以上のダイコン品種についてDNAを分析し、染色体全体にわたって一塩基多型(SNP)を明らかにした。ゲノム情報を利用した育種の加速につながると期待される。
ダイコンはアブラナ科の野菜で、ヨーロッパが起源と考えられ、世界で様々な特徴をもった品種が広く栽培されている。日本では特に品種が多く、形状や味、用途の異なる特徴的な、変異に富んだ百種以上の地方品種が知られている。一方で、これら多様な特徴が遺伝的にどのように決まるのか、ほとんどわかっていなかった。これまで東北大学の研究グループは、2014年に青首ダイコンのゲノム塩基配列情報を発表していた。
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