国立大学が学部・学科等を再編したり定員を変更するには、中期目標・計画を変更し、大学設置審議会による審査も行わなければならないため、機動的な組織再編ができなかった。文部科学省は、大学収容定員が変わらなければ、学部・学科の再編やそれぞれの定員を、各国立大学の自由裁量で柔軟に変更することができるようにすることを決めた。早急に制度の運用を変更するという。
大学の収容定員は、大学設置基準において、学科・課程を単位として、例えば、A学部の2年次は何人というように、学部ごとに定められている。定員の規模に応じて、教員数や校地・校舎の規模等も決まり、定員(学生数)に応じて運営費交付金も配分されている(学生経費)。さらに、入学定員(1年次)や収容定員(2年次以降)が超過すると、ペナルティとして超過した学生数分の授業料収入相当額を国庫に返納しなければならない。
© 2024 THE SCIENCE NEWS