2021.01.29 研究・成果
京都大学大学院理学研究科の武田和也大学院生、門川朋樹教務補佐員、東京大学大学院理学系研究科附属植物園の川北篤教授の研究グループは、ツルニンジン(キキョウ科)、コシノコバイモ(ユリ科)という釣鐘型の花を持つ2種の植物が、滑りやすい花びら(花弁または花被片)を持つことにより、アリが花に侵入するのを妨いでいることを発見した。
花を訪れるアリは蜜を盗んでいく上、他の花粉媒介者を追い払い、植物に悪影響を与えることが知られている。武田氏によると「野外で様々な植物を観察する中で、ツルニンジンとコシノコバイモの花の上ではアリが滑って歩けないことに気づきました。滑る花弁はアリを花に侵入させないための機構ではないかと考え、実験的に検証することにしました」という。
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