2022.06.03 研究・成果
福岡大学の安波洋一名誉教授
糖尿病の根治療法として膵β細胞(膵島)移植が実施されているが、拒絶反応を防ぐため、移植後生涯にわたって免疫抑制剤を使用しなければならない。福岡大学基盤研究機関膵島研究所の安波洋一名誉教授らは、これまで肝臓ではなく皮下脂肪に膵β細胞を移植する皮下脂肪組織内膵島移植法を開発しているが、今回、bFGF(塩基性線維芽細胞増殖因子)処理を加えることで、拒絶反応を防ぐことができることを明らかにした。安波名誉教授は「今後、カニクイザルなどの霊長類での検証を経た上でヒトへの展開を進めていきたい」と話している。
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