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毎週金曜日発行

コラム・素領域 2022年

科学新聞の1面に掲載している『素領域』全文と、Web限定コラムをお読みいただけます。

2022年2月25日号 素領域

ムーンショット目標を見直すことも含めて考えなければならない。CSTI有識者議員会合で量子技術イノベーション戦略の見直しについて、議論する中で出てきた▼ムーンショット型研究開発制度は、困難だが実現すれば大きなインパクトが期待される社会課題等を対象に、野心的な目標(ムーンショット目標)を国が策定し、プログラムディレクター(PD)が複数のプロジェクトマネージャーを選定して、目標達成のための研究開発を進め…

2022年2月18日号 素領域

オミクロン株の登場で、またもや急速な感染拡大に陥っている新型コロナウイルス。2年以上続くこのパンデミックは、いまだに全く先が見通せない。世界が一致協力して対策に力を注がねばならない▼しかし、そうした中で北朝鮮のミサイル発射実験が続き、欧州に目を向ければロシアによる侵攻が危惧されるウクライナ問題が緊迫した局面を迎えるなど、世界情勢は雲行きが怪しくなっている▼世界がいま抱える目前の危機は、パンデミック…

2022年2月11日号 素領域

ガンの早期発見のための診断はバイオプシー(生検)によって行われる。一般的に腫瘍のある組織を取ってきて病理専門医が顕微鏡で判断するわけだ▼最近では、血液や尿などからガンを検査する方法(リキッドバイオプシー)が身近になってきている。これはガンが体のどこかにできると、血液の中に特徴的に作られるタンパク質などの物質が増えることを利用して診断する。腫瘍マーカーと呼ばれる。例えば、前立腺の検査で、PSAが高い…

2022年2月4日号 素領域

今年の立春は2月4日。寒い日はまだ続くが暦の上では春の始まりを意味し、関東でも既に梅(白梅)が咲き始めている。気象庁によれば今年関東で最初に咲いたのは銚子(千葉県)の梅で昨年より6日遅い開花だった。とはいえ毎年最も早く咲く那覇(沖縄県)では12月30日に開花していて、前年より1日、平年より14日早かった▼春は花粉症のシーズンの到来でもある。日本気象協会によれば関東・甲信では少ないながらも既にスギ花…

2022年1月28日号 素領域

日本学術会議のより良いあり方とは何か? CSTI有識者議員懇談会が報告書を取りまとめた。ただし、まとめというにはまとまりのない内容になっている▼学術会議会員任命拒否問題をきっかけに、学術会議のあり方について検討が始まり、自民党PT、学術会議ともに報告を取りまとめ、政府としての改革の方向性を決めるため、CSTI有識者議員での議論が9回非公開で行われてきた。これまでの議事概要を見ると、科学的助言機能の…

2022年1月21日号 素領域

「医食同源」ということばがあるように、食事は我々の健康に欠かせない大切なものである。今年も食べた人がいるだろうが、新年1月7日の朝食に食べる七草粥の習慣なども、健康を願う昔の人の知恵だろう▼農林水産省「数字で見る日本の食(2018年度食育白書から日本の現状を紹介)」によれば、第3次食育推進基本計画において、食事面で健康のためにするよいこととして、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事を1日2回以上ほぼ…

2022年1月14日号 素領域

令和4年がスタートした。多くの人が神社仏閣の前で、あるいは山や海で初日の出を仰いで、「今年1年、幸せな日々を送れますように」と祈ったことだろう▼幸せになりたい。誰しも思うことではあるが、そう願うならば、よく知られた「情けは人のためならず」ということわざを思い起こしてほしい。この言葉の本来の意味は「人に情けをかければ、その人のためになるばかりでなく、巡り巡って自分のためになる」ということである。これ…

2022年1月1日号 素領域

謹んで新年をお祝い申し上げます。旧年中はひとかたならぬご厚情を賜り、誠にありがとうございました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます▼新型コロナウイルス感染症は日本では沈静化しているものの世界的な拡大は衰えをみせない。新規感染の平均報告数が最多の米国では、これまでに81万人が同疾患で死亡し、日本では1万8千人余りが死亡した。沈静化の理由が不明なまま日本でも新たな変異株が拡大している▼Agoopに…

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