2019.11.22 研究・成果
ヒトの脳は、学習することで神経回路のつながりが強化され、記憶や認知などを行っていると考えられているが、ネットワークの全体像や様々な機能とネットワークの関係性などの詳細はわかっていない。もし、こうした脳の構造と機能の関係を本質的に理解することができれば、機械による脳の再現が可能になると期待されている。
物質・材料研究機構(NIMS)国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)の中山知信副拠点長、エイドリアン・ディアス・アルバレス博士研究員、シドニー大学のズデンカ・クンチッチ教授、UCロサンゼルス・カルフォルニアナノシステム研究所のジェームズ・K・ギンゼウスキ教授らからなる国際共同研究チームは、金属ナノワイヤーのネットワークで脳構造を模倣するニューロモルフィックネットワーク材料を作製し、記憶、学習、忘却、覚醒、鎮静など、人間の脳特有の高次機能に似た特性が、材料の電気特性として発現することを見いだして、その起源を明らかにした。
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